衣装はレンタルして持って行くことに
挙式をするのが国内でも海外でも、ドレスやタキシードをどうするか、というのは、結婚式をする上で重要な決め事のひとつです。特にほとんどの女性は、子供のころからウェディングドレスにあこがれていますし、一生に一度のことですから絶対に後悔はしたくありません。 かといって、私も友達からいくつもの情報を得てきた結果「一生に一度のこととはいえ、裏を返せば一生の中の数時間のために、時間やお金をかけすぎるのは少々ナンセンスではないか」という考えも持っていました。買う、というのもひとつの選択肢です。冒頭の会社の同僚も「海外だから、ドレスは、国内や現地で借りたり返したりする面倒のことを考えたら、買っちゃったほうがかえって楽かな、とも思って」と言いました。けれど、彼女に私は言いました。「でもね、ドレス買っちゃうと、そのあと保管、結構面倒よ。二度と着ないのに、場所もとるし、素材がシルクだと、きれいにとっておこうと思ったら、定期的にクリーニングも必要になるそうよ」 最近は安くてかわいいドレスもたくさん売っているので、同じものを他の人も使うレンタルよりも、自分だけのドレスを買ってしまったほうがいい、と思う人も多いと思いますが、買った人の話を聞くと、時間が経てば経つほど「邪魔」という感覚が強くなってくるそうです。 ですから、私の中では、最初からレンタル、という考えしかありませんでした。しかも、フィレンツェとなると、現地でレンタルをする方法を見つけるのは、結構困難でした(ローマだと、日本のレンタルショップが現地にも結構ありました。海外でもハワイはもちろん、大都市では日本のレンタルショップがあります)よって、海外に持ち出し可能な日本のレンタルショップ、ということで、ドレス選びの選択肢の幅は結構狭くなりました。 雑誌やインターネットで、長期レンタルして海外に持っていってもそれほど料金も高くないレンタルショップを懸命に探しました。そして、東京、国立にあるレンタルショップを見つけ、訪れてみることにしました。国立は、東京の中では西のほうに位置し、人によっては遠く感じられるかもしれませんが、杉並区に住んでいた私たちにとっては、それほど抵抗のない場所です。 ショップを訪れると、小さめですが品の良いドレスや小物の並んだ店内に、50歳前後の物静かで上品な女性店主が現れました。穏やかに対応しながら、小物や、写真撮影のための造花のブーケなど、(確か無料で)すべて貸し出してくれる、と言います。こちらの希望を丁寧に聞いて、ドレスに小物を合わせてくれる様子などから、お店にある品々への彼女の愛着と、この仕事がとても好きなんだな、ということが伝わってきました。私はバラがとても好きなので、本当はバラ柄のドレスが借りたかったのですが、サイズやデザイン的にバラ柄のものは見つけられませんでした。けれど、お店全体の雰囲気の好ましさや、「これでもいいかな」というドレスもいくつか見つけられたこと、彼も気に入ったタキシードを見つけられたことなどから、このお店からレンタルをすることに決めました。
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